ミャンマーの季節

東南アジアに位置するミャンマーの季節は、雨季・乾季・暑季の3つに区分されます。ミャンマーは広大な国土を持つ国ですので、同じ季節でも地域によって気候に差が生じます。それぞれの季節には特徴がありますので、ご旅行を予定される時期がどのような気候に当たるのか、事前にご確認ください。ここでは、ミャンマーの3つの季節についてご案内いたします。

乾  季

乾季はミャンマーを楽しむベストシーズン

ミャンマーでは、10月中旬から3月中旬が乾季に当たり、ご旅行のベストシーズンとなります。この時期は、雨が降ることは稀で、湿度が低く、気温も極端に上がることはないため、他の季節に比べ快適にお過ごしいただくことができます。初めてミャンマーを訪れる方には、乾季のご旅行がおすすめです。

 

この時期は、交通機関に乱れが生じることが少なく、路面の状況も良くなるため、ご旅行いただける範囲が一気に広がります。一般的な観光はもちろんのこと、ビーチのコンディションも良く、自然観察やトレッキング、写真撮影にも良い時期です。また、空気が澄んでいるため、美しい朝日や夕日をご鑑賞いただく機会も格段に多くなります。

 

しかしながら、日本の同じ時期に比べ気温はかなり高いので、始めのうちはあまり無理な行動をせず、徐々に身体を慣らしていくほうが良いでしょう。やはり日中の日差しは強いので、帽子やサングラス、日焼け止めなどをご持参いただくことをお勧めします。一方で、インレー湖周辺やシャン高原などの標高が高い地域では朝晩は冷え込みますので、上着など防寒具をご準備ください。

 

乾季には一年の行事の大半が集中していますので、各地で祭りや催しなども多く、一年の中でも特に賑やかな時期になります。そのため、国中が一層活気に溢れた雰囲気に包まれます。気候が安定して、何をするにも、どこへ行くにも良い時期ですので、ぜひ表情豊かなミャンマーをご堪能ください。

暑  季

ミャンマーが1年でもっとも盛り上がる「水かけ祭り」

乾季と雨季の間、3月中旬から5月中旬にかけて、1年でもっとも暑い季節に当たります。徐々に気温が上がり、特に4月から5月は大変な猛暑になります。この時期は、昼間は大変暑く、外を歩くのもままならないほどです。日差しが非常に強いため、日中は地元の人でもあまり外出はせず、夕方以降に出かけることが多いようです。夕方になると、多少気温は下がりますが、夜間も日本でいう熱帯夜の状態が続きます。まだ雨が降ることは少ないですが、湿度は少し高くなります。

 

雨が少ない分、交通機関の乱れは少なくなります。しかし、観光地での行動の際は、暑さ対策を徹底する必要があります。帽子、サングラス、日傘、日焼け止め等を忘れずご準備ください。そして何よりも水分の補給が大切ですので、特に意識して、こまめに水分補給を行ってください。ペットボトル入りの飲料水は、どこでも簡単に手に入ります。日射病・熱中症予防のため、日中の無理な行動は避けるようにしてください。時間に余裕がある場合は、昼間はホテルで休憩をとり、午前中、または夕方以降のあまり気温の高くない時間帯に出かけるようにしていただくと、より安全です。体力の消耗が激しいので、休息をしっかり取るように心掛けてください。この時期の気温は、地域により多少異なりますが、バガン・マンダレー・モンユワ・マグウェなど中部の内陸地域が特に暑くなります。

 

この暑気の期間中、4月の中旬にはティンジャン、いわゆる「水祭り(水かけ祭り)」が盛大に行われます。ミャンマーの新年を祝うこの祭りでは、国中がお祭りムードに沸き、1年でもっとも盛り上がる時期になります。暑さは厳しいですが、この時期にしか体験できない行事なので、おいでになる方は雨具をご準備の上、ご参加ください。きっと地元の人たちとふれあえる絶好の機会となることでしょう。

雨  季

雨季は観光地でも混雑が少ない

ミャンマーでは、5月中旬から10月中旬が雨季にあたります。雨季といっても日本の梅雨の時期と異なり、ずっと雨が降り続けるわけではありません。天気としては、曇っている状態が長く続き、すっきりと晴れることは稀です。一日のうち、何回か雨が降ったり止んだりが続き、土砂降りになる場合もあります。時には、強風と雷を伴う豪雨になることもありますので、注意が必要です。

 

この時期は湿度が上がりますが、気温は下がり、朝晩は涼しくなります。雨が上がって、晴れ間が覗くと気温が上がりますが、それでも極端な暑さにはなりません。そのため、雨の合間に行動すれば、旅行がまったくできないというわけではありません。ビーチなどをご訪問いただくことはできますが、海には入れないことがほとんどとなりますので、ご了承ください。しかし、乾季に比べると観光客の数が少なくなるため、混雑を避けて落ち着いて観光することができます。

 

雨の降る量は、地域によって大きく異なり、特に沿岸部では大雨になることがあります。山間の地域や標高の高い町なども雨が多くなります。ヤンゴンも雨は多い方ですが、内陸部のバガンやマンダレーなどは雨季でも降水量はそれほど多くありません。ただし、暦の上では、いわゆる「安居(あんご)」の期間に当たりますので、祭り等の行事も全国的にあまり行われません。

 

この時期にご旅行をされる場合、悪天候により交通機関に乱れが生じることがあります。また、地域によっては、路面の状況により、道路が通行できなくなる場合もあります。折りたたみ傘などの雨具も忘れずにご準備ください。突然の雨に降られた場合は、無理をせず手近な喫茶店などで雨宿りされることをお勧めします。予定通りに行動できない可能性もありますので、日程には余裕を持たれるようお願いいたします。